朝の通勤電車
朝の通勤電車で、私はほぼ毎日、運よく座ることができている。ただ、駅で並んでいる人間のあいだで席の取り合いというか、端の取り合いが発生しており、私もそれに参加しているため、朝から結構なせめぎあいが毎日行われている。
駅に到着した時点での席の空き具合は、8割程度だから、列の最後尾でも座れるのは間違いない。しかし、人気の端席は、待っている扉から確保できる範囲には、おおよそ4つしかない。そして朝の並びは列車到着時点で3~6人というところ。
早めに駅に着けば、1人目2人目になるが、ちょっと遅くなると3人目とか4人目になる。その後、ホームに列車が到着する直前に2人ほどくるので、最大6人になっているはずだ。そして時間的に私はほぼ3~4人目になる。2列になっているので、2列目の右か左、これが私の指定席である。
なので、私はほとんど毎日、端席に座って本を読んだり、ちょっと寝てみたりと、通勤電車を謳歌している。家の出るのが遅くなり、まれに私が5,6人目になってしまうと端席は取れないので、少し遠めの端席を探すのだがほぼ埋まっているので、その場合は残念だが端席の横あたりに泣く泣く座る。
それがどうしたと言われそうだが、やはり人と接する面積が半分になる端席は格別で、人気があるのも頷ける。日本人のおよそ9割が端席を好むとのデータもあり(嘘)、いかにも日本らしい習癖であるが、多分に漏れず私も端席が大好きだ。もちろん、公衆トイレも端しか行かない。
今日も端席が取れて朝から気分良く出勤できていた。ここで、私と同じ列に並んでいる戦友たちを紹介しよう。みんなそうだろうが、だいたい、朝の通勤電車では同じ列に同じメンバーが並んでおり、もう名前の知らない友達といっていいくらいだ。
アニメ爺とカクカク男
まずは1列目の左列、私より10歳ほどお兄さんと目される白髪の男、「アニメ爺」だ。いつもスマホで何かを見ているのは知っていたが、先日、初めて隣同士になった時に何気に(何見てんだろ…)と思ってチラ見したら、まさかのアニメだった。
流石にウマ娘とかプリキュアではなかったが、かといってピュンピュン丸とかカリメロみたいな古いものでは無く、どうも今どきのアニメっぽい感じだった。あまりジロジロ見るのも怖いので、それ以上は詮索できなかった。
次に2列目の右列、私と同年代と思われるメガネ(私もメガネだが)の男、この方が最近では珍しい貧乏ゆすりをされる方で、名付けて「カクカク男」。これってルッキズムにならない?大丈夫かな。まあ、それはいい。
問題は私の横、または後ろに並ぶミセスビッグ(ミスビッグかもしれないが、人気のMrs. GREEN APPLEにあやかって)だ。その名のとおりのXLサイズの女性で、5人掛けの席を4人掛けに変えるくらいの力がある。
ミセスビッグ
飛行機に相撲取りが乗る時、ちゃんと二人分の料金を払って席を二つ確保するなんて聞くが、電車の場合は同じ料金なのはどうなんだろう。新幹線の指定席なんかは飛行機と同じ扱いだろうが、自由席や普通の電車が一人分でいいっていうのは、ずるくない?電車も追加料金を取るべきではないか。100kgを超えたら1kgあたり1円とか。
さて、それよりミセスビッグである。今日4人目に並んだ彼女も普段は端席を取れるのだが、今日に限って端席に一見(いちげん)さんが一人座っており、端席からはじかれたのはいいとして、何と彼女が選んだのは端席を確保した私の隣。
3人掛けの席の端と端が埋まった残りの間だったら、ミセスビッグが座る余地はないのだが、今日は運悪く5人掛けの席。それが4人掛けになるという具合。そして私の隣に座った彼女だが、座るや否やかばんをゴソゴソ…
私はこの「かばんゴソゴソ」で、隣の人の肘やら何やらが自分に当たるのがものすごく嫌いで、この時も既に顔が険しくなっていたのだが、このミセスビッグは名人芸のようにスレスレで当たらない。それもそれで何か腹が立ってきた。
イライラが募ってきたので、もう寝ることにした。そして、目が覚めた時は降りる駅を2つ過ぎていた。遅刻した…チクショーッ!


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